訪問看護ステーション管理者としての喜び
いつもありがとうございます。
管理者兼看護師の佐藤絢美です。
訪問看護ステーションの管理者として沢山の経験をさせていただいております。
何よりも嬉しい瞬間の一つが、ご利用者さまやご家族さまから
「まりあのみなさんがとてもよくしてくれる」
「親身になってくれてありがたい」
といった言葉をいただくときです。
訪問看護の仕事は身体的なケアだけではなく、生活全体を見て心に寄り添うことが求められます。
その意識が利用者さまの安心や笑顔につながったと実感できたときは、管理者としてのやりがいを感じると同時に、スタッフの成長や努力を誇らしく思う最高の瞬間です。
訪問看護と病院との違い
訪問看護は、病院とは異なり、利用者さまのご自宅や施設で看護を提供します。
訪問する環境はそれぞれ異なり、生活の中に直接入り込むことになるため、単なる医療技術の提供だけではなく、信頼関係の構築が非常に重要となります。
もちろん、訪問看護には課題も多いと感じます。
例えば、スタッフの負担が大きくなることや、利用者さまやご家族さまとの関係構築、医療機関との連携など、細かい調整が必要な場面が多々あります。
特に新人スタッフにとっては、病院勤務とは異なる環境に戸惑うことも多く、訪問先での一人対応に不安を感じることもあります。
しかし、それでもスタッフ一人ひとりが自分の役割に責任を持ち、誠実に利用者さまに寄り添う姿があります。
その姿を見ると管理者としてスタッフを信じ見守り続け、時には子育てをする母親のような気持ちになります。
訪問看護をしていて嬉しかった事
訪問看護師はやればやるほど奥深い仕事だなぁと感じます。
先日、利用者さまから
「訪問看護師さんは自分も知らないツボを探して、そっと押してくださるお仕事ですね。本当に感謝しています。」
とお言葉をいただきました。
なんて面白い表現をしてくださるんだろう!!と思わず、
「◯◯さん、面白い表現をありがとうございます。ものすごく嬉しいです。」とお伝えしました。
自分では気が付いていなかった得意分野を教えていただけて、なんとも言えない嬉しい気持ちになりました。
新人スタッフが初めて訪問した際は緊張していたのに、何ヶ月か経つと頼もしい存在になっています。
利用者さまと自然に会話をし、必要な看護を提供し、他のスタッフに提案もできるようになっています。
ある日、ある利用者さまのご家族さまから
「うちの母が、◯◯さんのことを本当に信頼していて、毎回の訪問を楽しみにしているんですよ」
と言われました。
そのとき、私は心の底から嬉しくなりました。
訪問看護は、単に医療行為を提供するだけでなく、人と人とのつながりを築く仕事なんだなぁと改めて感じた瞬間です。
管理者として
管理者としての仕事は、単なる運営だけではなく、スタッフ一人ひとりがやりがいを持って働ける環境を整えることでもあります。
訪問看護の現場は、一人での判断を求められる場面が多いため、スタッフが自信を持って動けるようにサポートすることも大切です。
例えば、スタッフが自分の仕事に誇りを持ち、利用者さまに寄り添うことができるようにするためには、定期的なミーティングや研修を通じて成長を促すことも必要です。
また、訪問の際の困りごとを相談しやすい雰囲気を作ることも重要です。
さらに、訪問看護はチームワークを意識も大切な仕事です。
スタッフ同士が助け合い、知識や経験を共有しながら成長できる環境を整えることも、管理者の大きな役割だと考えます。
「ありがとう」が生むモチベーション
利用者さまから「ありがとう」と言われることは、訪問看護の現場で働くスタッフにとって何よりの励みになります。
そして、その言葉が管理者である私にも届くと、チーム全体の努力が実を結んでいることを実感し、さらに良い環境を作りたいという思いが強くなります。
あるスタッフが、訪問先から戻ってきたときに
「今日、利用者さまが涙ぐみながら『来てくれて本当に助かる』と言ってくださったんです」
と嬉しそうに話してくれました。
その瞬間、私はこの仕事の素晴らしさを改めて感じました。
医療技術の提供だけではなく、誰かの心に寄り添うことができる仕事は、そう多くはないと思っています。
訪問看護の需要は今後ますます高まります。
高齢化が進む日本、特に日立市においては在宅医療の役割は重要性を増しています。
そんな中で、訪問看護の質を維持し、より多くの人に寄り添うためには、スタッフ一人ひとりのやりがいを大切にしながら、チーム全体で成長していくことが大切です。
私は管理者として、スタッフが自信を持って利用者さまと向き合える環境を作り、より多くの「ありがとう」が生まれる場を提供し続けたいです。
利用者さまの笑顔や感謝の言葉、スタッフ同士の感謝の言葉やお互いを尊重し合う心は、その場が和やかになり心地良い空間になります。
訪問看護師として誰かの人生に寄り添い、大きな喜びを分かち合うことができることに感謝してスタッフと共に成長しながら、利用者さまの安心と笑顔を支えます。