終末期を支える仕事
こんにちは。看護師の松ケ崎です。
訪問看護師として「おうちで最期を迎える」瞬間に関わらせていただくことは、言葉では言い尽くせないほど深い経験です。
終末期を支える仕事には大きな責任が伴いますが、その分利用者さんやご家族に寄り添うことで得られる感動や学びも多くあると思います。
ご家族との信頼関係
ご家族がいる場での看護は、利用者さんだけでなくご家族との深い信頼関係を築くことが不可欠です。ご家族が抱える不安や、看取りに対する葛藤に寄り添い、時には一緒に涙を流すこともあります。
訪問看護師として、利用者さんだけでなく、ご家族にとっても「心強い存在」でありたいと強く感じます。また利用者さんやご家族が抱えている不安や悩みを丁寧に聴く姿勢が大切だと思います。特に終末期には、精神的なサポートが欠かせません。
時間をかけて話を聞き、利用者さんやご家族の思いに寄り添うことが、信頼関係の構築に繋がると思います。私は正確で分かりやすい情報を提供し、利用者さんとご家族が自分たちの意志で考え、利用者さんとご家族の希望に沿ったケアができるよう心がけています。
小さなことの大きな意味
一見小さなことでも、利用者さんやご家族にとっては大きな安心材料や慰めになることを感じます。たとえば、日常の体位変換のやり方や洗髪の実施。ご家族の不安や今のお気持ちを聞くことなど、基本的なケアが「心の支え」となっていることを実感することが多くあります。
看取りの現場では、医療や看護の限界を感じることもありますが、その中でできる最大限のケアを提供し、利用者さんやご家族が少しでも穏やかに過ごせるよう努めることに私は大きなやりがいを感じます。
利用者さんの表情や「ありがとう」という言葉が、看護師としての充実感や誇りに繋がっています。
在宅での最期を支える訪問看護師としての経験は、常に心に残り続け、人生の糧となっています。誰かの人生の一部を共有し、最期の瞬間を見届けることは、何ものにも代えがたい貴重な体験であり、日々の仕事への大きな励みになっています。