明鏡止水
いつもありがとうございます。
看護師兼管理者の佐藤絢美です。
最近友人が「明鏡止水」について話していて、興味深かったのでブログを書いてます。
明鏡止水の意味とは
明鏡止水とは曇りのない鏡のように澄みきった心境や、わだかまりがなく静かな状態を意味する四字熟語です。
この言葉は、落ち着いて冷静な判断が必要な状況や、感情に惑わされずに物事に取り組むべき時に使われます。
わたしの中では「こうありたい」という生き方のひとつの象徴だなぁと思いました。
訪問看護という仕事は、人の人生に深く関わります。
看護という枠を超えて“その人の人生”に寄り添う仕事。だからこそ、自分の心の在り方がとても大切になります。
相手の痛みや喜びを、そのまま感じ取れるような、明るく静かな心でいたい。自分の思い込みは必要ない。そうでなければ、本当にその人と向き合うことはできないと感じます。
もうひとつ、大切にしている言葉
そしてもうひとつ、大切にしている言葉が「ピュア」です。
純粋というと、無垢で傷ついていないイメージを持たれることもあるけれど、私にとってのピュアは、自分の本質に忠実であること。
損得や他人の評価よりも、「自分の心が本当に望んでいるかどうか」を軸にしています。
簡単なようで、実はとても難しい。
けれど、このピュアさが人生をより豊かにするとも思います。
仕事でも人間関係でも、どんな場面でも、自分の中の“真”からズレずに在ること。そこにこそ、本当の信頼や愛、つながりが育まれていくイメージがあります。
「好きなストーリーを描く」
私は、訪問看護の現場で「好きなストーリーを描く」ことを目指しています。
それは、利用者さまの人生に敬意を払い、その人らしい時間が紡がれるようサポートすること。それと同時に、私自身やスタッフの人生のストーリーも、自分たちで描いていくということでもあります。
与えられた役割や制度の枠にとらわれるのではなく、「本当に大切だと思うこと」を軸にして選びます。
辛い時期があっても、それも物語のひとつの章。
どんな場面も楽しむことができたら、それは豊かな人生だと思います。
わたしはこの街を「訪問看護を通して楽しく、豊かに生きる」場所にしたくて訪問看護ステーションまりあを立ち上げました。
利用者さまとそのご家族はもちろん、スタッフ自身もそうであってほしいと願います。
働く側が疲弊し、我慢を重ねていては、誰かの力になることはできないと思います。
まずはスタッフが、自分らしく、安心して、仲間と支え合いながら働ける環境をつくること。それがあって初めて、あたたかく誠実なケアが生まれます。
ひとりの人間としての“在り方”が問われる仕事
訪問看護は、ひとりの人間としての“在り方”が問われる仕事です。
マニュアル通りにはいかない毎日の中で、どう向き合うか、どう寄り添うかを一人ひとりが考え、選び、行動している。
だからこそ、私たちは「生き方」を見つめ続ける必要があるし、「在り方」に対して誠実であり続けたいと思います。
誰かの人生の一場面に立ち会うということ。
それは決して当たり前のことではないからこそ、感謝と謙虚さを忘れずに、心を整えて日々を歩めたら最高です。
そして、そんな在り方を大切にしている仲間たちとともに、日立市の街にあたたかな物語を広げていけたら、こんなに嬉しいことはないです。
訪問看護の仕事を通して、明鏡止水の心で、ピュアなまま、好きなストーリーを描く。
利用者さまも、ご家族も、そして働く私たちスタッフも、それぞれが自分の人生に誇りを持ち、楽しく豊かに暮らしていける。
そんな日立市の街づくりの一部になれたら、本当に幸せです。